テント倉庫に空調は付けられる?暑さ対策も紹介

公開日:2023/11/15   最終更新日:2023/07/04

ハテナ

組み立てた鉄骨にシート膜を張ったテント倉庫は、低コスト・短期間で建てられるとあって人気を集めています。一方で気になるのが、テント倉庫における暑さ対策です。空調を付けられるのか気になる人も多いのではないでしょうか?今回はテント倉庫に空調を付けられるのかどうかについて、暑さ対策の方法と一緒に紹介します。

テント倉庫にエアコンを導入できる?

建設のコストがかからず、また比較的短期間で設置できるのがテント倉庫のメリットですが、とくに夏場は暑さに注意しなければいけません。密閉空間になりやすく、またほかの倉庫のように屋根裏や断熱性に優れた壁を持たないため、倉庫内は高温になりがちです。

時には40℃以上になることもあり、熱中症によって大きな健康被害が発生する可能性も高まるでしょう。暑さ対策として真っ先にイメージするのが、エアコンの導入ではないでしょうか。テント倉庫にもエアコンの導入は可能です。

オプションなどを使って、後付けもできます。エアコンの種類はさまざまで、レンタルに対応しているところもあるでしょう。

業務用スポットクーラーは使える?

テント倉庫全体を冷やすエアコンの導入には、大きな費用がかかります。また電気代も高くつくでしょう。工場などでよく採用されている業務用スポットクーラーも、テント倉庫で利用できます。簡易的な冷房機器として知られており、室内機と室外機が一体化しているのが特徴です。

本体に冷風の吹き出し口と排気口が備わっています。以下で業務用スポットクーラーのメリット・デメリット、注意点を以下で見ていきましょう。

スポットクーラーのメリット

スポットクーラーを使う主なメリットは、次の3つです。

・好きな場所へ配置や移動しやすい

・特定の場所を瞬時に冷やせる

・電気代が安い

スポットクーラーはコンパクトな設計のため、配置や移動が簡単です。必要な場所へ簡単に持ち運びできます。また、特定の場所を瞬時に冷やせるのもメリットでしょう。テント倉庫といった広いスペース内で一般的なエアコンを使うと、冷却までに時間がかかります。

しかし、スポットクーラーは特定の場所だけに集中して冷風を送り出すため、素早く快適な温度に保つことが可能です。最後のメリットは電気代の安さです。冷却が必要な特定の場所にだけ冷気を供給するため、一般的なエアコンと比べてエネルギー効率が高くなります。電力消費量が少なく、電気代を大きく抑えられるでしょう。

スポットクーラーのデメリットや注意点

多くのメリットがある一方で、スポットクーラーには以下のようなデメリットや注意点があります。

・設置スペースが必要

・熱や排気、排水管理が必要

・騒音が発生するかもしれない

スポットクーラーは冷やしたい場所に設置するため、ある程度のスペースが必要です。機器の大きさにもよりますが、狭い場所や設備が密集した場所では、設置が難しいかもしれません。また冷気を出すと同時に排気や熱が発生するため、適切な管理が必須です。

設置場所や周囲の熱排出経路を考慮するほか、定期的な排水作業も求められるでしょう。さらに、騒音が発生する可能性がある点には注意が必要です。ファンや圧縮機から騒音が発生する場合があり、とくに大型のタイプでは周囲の作業環境に影響を与えかねません。

テント倉庫の暑さ対策とは

エアコンや業務用スポットクーラーのほかにも、テント倉庫の暑さ対策に役立つものがあります。

ベンチレーター(換気装置)を取り付ける

ベンチレーターとは換気装置のことで、倉庫内にこもった熱気を外に逃がしてくれます。また感染症の予防にも役立つでしょう。強制的に換気するもの、自然通風や温度差で換気するものなど、いくつかのタイプがあります。

屋根にスプリンクラーを取り付ける

テント倉庫の屋根に、スプリンクラーを取り付ける方法もあります。スプリンクラーから水が放出されると、気化熱によって倉庫内の温度を抑えられる仕組みです。ただし、水道代がかかる点、屋根の劣化が進みやすい点はデメリットとして挙げられます。

遮熱性のある生地を用いる

テントの生地を遮熱性のあるものにすると、暑さ対策に役立ちます。一般的な膜材と比べて、倉庫内の温度を3℃~5℃ほど軽減できるでしょう。また、紫外線や赤外線カットの効果があるものなら、生地の劣化を抑えられます。

空調服を着用する

空調服とは、電動の小型ファンを内蔵した作業服のことです。ファンによって服の中の空気が循環し、汗の気化熱で涼しさを感じられます。バッテリーが必要ですが、電気代は総じてリーズナブルです。

まとめ

テント倉庫は低コスト・短期間で建設できるため人気ですが、暑さ対策が欠かせません。エアコンやスポットクーラーを導入すると、効果的に倉庫内の温度を下げられるでしょう。

ただし、スポットクーラーは設置スペースの確保や熱・排気・排水の管理が必要で、騒音が発生する可能性には注意してください。また、ベンチレーターやスプリンクラーの設置、遮熱性のある生地の使用、空調服の着用など、さまざまな暑さ対策の方法があります。

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