テント倉庫にはどんな特徴がある?メリットやデメリットもご紹介!
倉庫の建築方法にはさまざまな種類があり、工期の長さや耐久性、そして価格も異なります。どの倉庫を利用するにしても、その特徴を深く理解して有効活用する必要があるのです。そこでこの記事ではテント倉庫に注目し、メリットやデメリットなど、その特徴を明らかにします。テント倉庫の導入を考えている方は、ぜひじっくり読んでみてください。
テント倉庫の特徴
テント倉庫とは、軽量鉄骨で骨組みを作り、そこにシートを被せることで作られる倉庫です。テントのような倉庫であるから、テント倉庫と呼ばれているのです。以下、テント倉庫の特徴を簡単に紹介します。
4つの種類あり
テント倉庫には、閉鎖型と側面開放式と伸縮式、そして移動式の4つの種類があります。
閉鎖式は、もっとも基本的なテント倉庫であり、すべての面がシートで覆われています。ただ、風の通り道がないため、時期によっては熱気がこもりやすいので注意が必要です。
側面開放式は、一部の面だけが開放されているテント倉庫のことを指しています。一部が開放されているため移動に特化しており、さまざまな物品を運ぶのに適しています。また熱気がこもりにくいのも特徴の一つです。
伸縮式とは、ジャバラの骨組みを使用することで、伸縮可能になったテント倉庫です。倉庫内の在庫に量に合わせて、大きさを変えられるメリットがあります。
移動式は倉庫にキャスターが付いており、建物を自由に移動させられるタイプのテント倉庫です。荷物の運搬がしやすく、設置場所を変えることも簡単にできます。
膜材料に基準あり
シート二どのようなものを使ってもよいわけではありません。国土交通大臣認定している厚さ0.45ミリ以上の防炎認定生地、または厚さ0.5ミリ以上の不燃認定生地に限定されています。また伸縮式のテント倉庫は、折りたたむ膜面にガラス繊維の使用は認められていません。
骨組鋼材に基準あり
骨組みに使われる鋼材にも基準が設けられており、日本工業規格(JIS)の適合が必要です。また骨組みの鉛直部材の張り間方向の間隔は基本的に8メートル以下にする必要がありますが、構造計算により安全性が担保されていると判断できる場合は、間隔を最大で30メートルまでできます。
テント倉庫はどんなことに使われる?
その名の通りに倉庫として使われることが多く、主に製造業の材料や運輸・海運などの物流倉庫、販売業の商品倉庫、電気や金属・機械を取り扱う整備場、製品の仕分けや完成品などの管理や作業場などとして使われるのが一般的です。
しかし、その用途は幅広く、室内野球練習場やボルタリング施設、さらにはフットサルやバスケットの練習場などのスポーツ施設として使われることも珍しくありません。ほかにも、材料の仕分けやトラックからの荷降ろしや積み込み、倉庫間の雨よけの屋根や通路に使用するケースもあります。
テント倉庫のメリット
テント倉庫を使用するメリットを紹介します。
コスパに優れる
テント倉庫は構造がシンプルなため、作るにあたりコストがかかりにくいです。通常の倉庫と比較すると、半額以下になることも珍しくありません。倉庫に大きなコストをかけられない企業でも利用できることが多いです。
工期が短い
シンプルな構造なので、工期は短期間で済みます。まずは骨組みを組み立て、そこにシートを貼るだけであり、基本的に単純作業のみで終了します。なるべく早く倉庫として使いたい時に、最適なのがテント倉庫です。
解体が楽
組み立てが簡単なので、解体も楽です。テント倉庫の場合は、まずはシートを剥がして、鉄骨の骨組みを解体するだけで作業は終了です。
電気代が安い
シートの色にもよりますが、太陽が出ている時間帯は倉庫内の明るさを一定に保てます。つまり、電気をつける時間を短くできるため、電気代の節約ができるのです。
修理しやすい
テント倉庫の外を覆うシートは比較的丈夫であり、そう簡単には破れません。かりに破けたとしても、シール等を貼るだけで修繕できるので、時間も手間もかからないのです。
テント倉庫のデメリット
テント倉庫を使用するデメリットを紹介します。
暑くなりやすい
テント倉庫は太陽光を取り込みやすいため、倉庫内が暑くなりやすいです。とくに、夏場は倉庫内での作業が難しいほどの温度になることも多く、エアコンの導入なども検討しなければなりません。ただ、側面開放式のテント倉庫であれば通気性もよいため、ある程度の温度上昇は避けられます。
耐用年数が短い
テント倉庫はどちらかといえば簡易的な倉庫であり、耐用年数は10年程度とされています。したがって、時期が来たら取り替える必要があり、長期間利用する場合は返って高くつく恐れもあります。ただテント倉庫の場合、取り替えるのはシートだけで済むことも多く、張替え費用はそれほど高額ではありません、
まとめ
テント倉庫には4つの種類があり、どれを選ぶかによって使い方も変わってきます。またテント倉庫自体のメリットおよびデメリットも掲載したので、そちらも参考にしたうえで利用するか判断してください。テント倉庫は低コストで使い勝手に優れていることは事実です。一方で、倉庫内での作業にはあまり向いていないなどのデメリットもあるため、倉庫内の作業内容にも注目したうえで選んではいかがでしょうか。